第3章 グッバイ正常∞
降谷「香宮さん…?」
彩希「ん、…っ…!!」
僕の声で目を覚ました彼女が、ベッド脇まで勢いよく下がる。
腰を引き摺るようにして。
降谷「あの…香宮さんが被害届を出されるなら、僕はそのまま出頭します」
彩希「と、とりあえず着替えて来ます」
降谷「証拠は消さないほうが貴方のためになりますよ?」
彩希「良いんです、着替えて来ます」
降谷「あの、…何故香宮さんがここに?」
彩希「き、昨日。…自分の部屋に入ってすぐに、倒れた音を聞いて、心配で…」
降谷「香宮さん、僕を看病してくれたんですか?」
彩希「はい、少しだけ…薬とお粥を食べて頂きました。降谷さんの様子がおかしくなったのはその後でした。組み敷かれて私はそのまま……」