第2章 今宵、君に酔う
「………は、っ、ぁ」
ゴロン、て。
背中をシーツへと完全にくっつけて。
脱力したように全身の力を抜く理緒。
焦点は合ってないし。
短く吐息を吐き出す口からは、真っ赤な舌が、見え隠れしてる。
涙と、唾液でぐちゃぐちゃの顔して。
今理緒は、俺の真下にいる。
「理緒」
指先を理緒の唇へと伸ばし、ふにふにと感触を楽しんでいれば。
理緒は嬉しそうに、指先へと吸い付いてくる。
「もう雷、怖くない?」
「うん」
「気持ちいいの、好き?」
「好き」
にこ、と笑う子供みたいにあどけない笑顔。
「理緒、いれてもいい?」
「うん」
たぶんもう、意識って言われるものはどっか遠くに飛んでる。
理性、ってやつがあるなら、きっと理緒をおとなしく寝かせてあげるんだろーけど。
理性なんてもの、理緒を前にした時から欠片だって持ち合わせてないから。
「いれるよ」
「匠、大好き」
理性も意識も、粉々に砕かれたのを感じながら。
欲の塊を理緒のなかへと突き刺した。
「━━━━━━━っ、〰️〰️っぅ、っぁあ」
「理緒……っ、なか、きっつ……っ」
弾力のあるあったかい壁に包み込まれる心地よさが、吐精感を煽る。
さらにうねりながら締まるから、すぐにでも解放されたくてそれが脈打つ。
「理緒、息止めないで、動けない」
「……っ、ぁ、ぁあっ、ぅぁ、んん…っ」
「………」
全然、届いてない。
理緒、完全にトんじゃってる。
このまま、強引に押し込む?
「………っ」
駄目。
理緒が壊れちゃう。
駄目だ、絶対。
いっかい、……抜いて、から。
「………っく」
気持ちよすぎておかしくなりそうな理緒のなかから、ずるりと自身を抜けば。
名残惜しそうになかが、ヒクつく。
「ふぁ……っ、ぁん、ぁあ」
「理緒」
焦点の合わない理緒の顔を両手で引き寄せて。
視線を、合わせる。
「理緒、俺を見て」
「………」
「理緒」
「…………たく、み?」
もど、った。
「………うん」
理緒の瞳に自分がうつりこんで。
戸惑う理緒へとキスをした。