The end of the story 【ツイステ】
第1章 mirrorハプニング!
「全く……とにかく!貴方達、二人で一組として雑用係としてならこの学園に滞在することを許可しましょう。そして、元の世界に帰るために図書館の利用も許可しましょう。ただし!調べ物は雑用が終わってからですよ」
「えーそんなの嫌なんだゾ!!」
かっこい制服着て授業受けたいとグリムはグダグダと言っているけど、そもそもグリムにはあの制服はちょっと無理では……?と考えつつ、それなら学園の外にまた放り出すだけですというクロウリーさんに結局グリムは渋々頷いた。
「あのクロウリーさん。私、財布持ってなくて、今着ている服しか持ってないので汚れてもいい普段着や下着を買いたいのですが…」
「学園長で構いませんよ。たしかに式典服のままでは動きづらいでしょうし……ひとまずこれだけあれば身の回りのものを整えることはできるでしょう。
……私って本当になんて優しいのでしょう」
学園長が指を軽く振った瞬間、何もないところから封筒が出てきた。瞬間移動的なものかな……。
渡された封筒の中を見てみると数字がふってある紙の束が何枚か入っている。
何故かこの世界の文字は日本の文字と違うのは分かるのに学園長たちが話す言語が日本語として聞こえてきたり、文字が脳内で意味が浮かんでくる不思議な力があったのにはとても助かった。
物覚えがいい方ではないから英語の成績は酷いもので言語の時点で躓いたらどうしようかと思った。
「全て紙幣なんですね…」
「貴方の世界ではどうなのかは知りませんが、ここツイステッドワンダーランドでは基本的に紙幣ですよ。単位はマドルです。最近はスマホが普及してきて大抵はスマホやカードで支払うことも増えましたが………こほん!この学園には購買部があるます。あそこは結構なんでも揃っているので服も買えるでしょう」
「わかりました。ありがとうございます、学園長」
それにしても支払いがスマホやカードって文化は割と魔法があるだけで現代と変わりない。そういうのはなんだか不思議だ。
その後、にっこりと学園長は仮面の奥で笑って部屋から出て行ってしまった。
本当に今日からこの魔法のある世界……しかもプレイしたことのあるゲームと似た世界で暮らしていけるのか心配だけど、こうなったらやるしかない。