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The end of the story 【ツイステ】

第5章 Spray パヒューム




放課後になって取り敢えずグリムをエースとデュースに押し付けると学園長室に向かった。


「失礼します」
「おや、来ましたね。ユウくん。
よければそこの椅子にどうぞ、もう少しで終わるので」

書類の整理をしていたのか机には山積みの書類が。いつも忙しそうに消えていくけど、本当に今は忙しそうだ。

促された椅子に座るとふわりとソーサーとカップが飛んでくる。シュガーポットと一緒にポットが浮かびながらやってくると、とぽとぽとカップに注がれていく。あ、紅茶だ。

こういうの見ると本当に魔法のある世界に来たんだなぁって思う。

いい香り…何の紅茶だろう。


「もうこの学園には慣れましたか?」
「はい。まだ魔法には驚きますが……」
「魔法のない世界から来たそうですから驚くのも無理ないですね」
「でも、マジカメとか私の世界と同じようにSNSが普及してるのには驚きました」

外は少し寒いから温かい紅茶が美味しい…。紅茶を全て飲み干す頃には学園長の仕事もひと段落ついたのか、自分で紅茶を入れて飲み始めた。




「さて、ユウくんを学園長室に呼んだのはこの学園に通うために注意しないといけないことを話そうと思います。うちには人間だけじゃなく、獣人族や妖精族、それから人魚と様々な種族が集まって勉学に励んでいるのを知っていますか?」
「人魚……聞きましたが…実際にみると驚きました。私の世界は人間だけで他は全てフィクションの存在ですから」
「ふむ、それは興味深いですね。……その中でも獣人族、妖精族、人魚は勘の鋭い子たちが多い。獣人族に匂いを嗅がれると女性と気づかれてしまうかもしれません」

だからこれをつけて匂いを誤魔化して欲しいとそういうことですか?と首を傾げ、小瓶を照明に翳した。ガラスの小瓶を開けてみると少しきつい匂いがする。フローラル系統のものだけど、つけるなら少しにしないと。



「んーちょっと匂いキツイですね。少し薄めたい…」
「獣人たちの鼻がきくからそれ以上強いものにしたいくらいです。でも、それは流石にキツすぎるかと思いまして。それと…体力育成で着替える場所を用意してあげたかったのですが、すみませんがトイレなどを活用してください」

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