The end of the story 【ツイステ】
第4章 stolenスイーツ!
それができるなら普段から大人しくして欲しいなぁ。
でも、確かに他の寮についてあまり知らない。私はスカラビアとハーツラビュルは入ったけど、きっと何処の寮も凄い大きくて屋敷みたいな寮なんだろうなぁ。
「うーん。まだ入学したばかりだから僕はそんなに詳しくは知らないな」
「学園のメインストリートにグレート・セブンの像が立っていたでしょ?あの7人に倣ってこの学園には7つの寮があるんだよ」
突然後ろから割って入る声に振り向くと
「げっ!アンタは今朝の…!!」
「オレ様たちを騙して薔薇に色を塗らせたやつ!」
スマホを片手に現れたのはハーツラビュルで会ったケイト先輩だ。その隣には……あ、この間ぶつかった時にエースのクラス教えてくれた人だ。
こんなとこでまた会うとは思わなかった。ケイト先輩と一緒にいるってことは同じ三年生かな?
「んもー!騙したなんて人聞きが悪いなぁ。オレもやりたくてやったわけじゃないし。寮の決まりで仕方なくやっただけでー」
「いや、めちゃくちゃ笑顔でしたが……?」
「確かに。割と楽しんでいましたよね?」
こくこくとデュースに同意して頷く。
「まぁまぁ。寮の外なら例のルールに従わなくていいし、今のけーくんは後輩に優しい先輩だから♪」
安心してデュースちゃん、ユウちゃん?
とニコニコと底が知れない笑みの先輩に少し警戒していると隣にいた緑の髪の人がフォローに入る。
「ははっ。ケイトのそれは一種の愛情表情だからな」
「つか隣のアンタは誰?」
「おっと。悪い、俺はトレイ。トレイ・クローバー。ケイトと同じハーツラビュルの三年だ」
「やっぱり三年生なんですね。この間はありがとうございました」
「あの後、うちの寮生に迷惑かけられたみたいで悪かったな」
いえいえと首を振ると和やかな表情で今度お礼に何か持ってくると言われるが、気にしなくて大丈夫ですよと首を振った。
確かに色々大変ではあったけど、終わりよければ全てよし。何故か学校に通えることになったし。
それに魔法の使えない私を助けてくれたのもエースたちだから。
「え、なになに?トレイくんってば、監督生ちゃんに会ったことあるの?」
「あぁ。廊下でばったりな」
「エースが罰掃除から逃げた時にグリムを追いかけていたらぶつかって、その時にエースのクラスを教えてもらったんです」