第36章 後日談 廻り
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催眠療法最終日。
医師「今日で全ての工程終了となりますが、今までより一段過酷だと思われます。お気をしっかり持ってください」
千歳「はい」
医師「何が見えますか?」
千歳「大阪城…」
大阪城、藤四郎兄弟が増えた。
悪夢の元凶、一期一振も。
千歳「違っ…やだぁ…助け、て…国…」
山姥切「ここにいる」
千歳「翡翠達に何かしたら、許さない」
山姥切「……」
脅されていたのか…
千歳「翡翠、走りなさい。振り向かないで」
ああ、そうか。
やはり、お前が守っていたんだな。
千歳「いっ、あ゛ぁぁっ!」
医師「一度止めます」
千歳「はっ、はぁ…はぁ…げほっ」
山姥切「千歳…」
千歳「国、広…」
今にも泣き出しそうな顔で俺を見つめてくる千歳。
山姥切「もう、いい」
千歳「……良くない」
山姥切「もう、お前が壊れるのを見たくない!もう、いい…」
千歳「このまま、止めてしまったら私は前に進めない。確かに恐い。お前を忘れる日々が。でもその空白を思い出せる機会があるのなら、私は迷わずその手をとろう。たとえ、どんな結末になろうと。私が選ぶのはいつだってお前だよ」