第35章 第35話 再び
歌仙「外?」
ダン。
バタバタバタ。
次第に荒々しい足音が近付いてくる。
千歳「何だ?」
歌仙「主、こっちに!」
千歳「わっ!」
歌仙に抱えられたところで足音の主が現れた。
山姥切「千歳!」
千歳「……山姥切、国広?」
山姥切「その手を離せ…」
千歳「待ってくれ……お前は私の国広か?」
山姥切「っ……ああ。そうだ」
会えた。
やっと、来てくれた。
千歳「歌仙」
歌仙「分かったよ」
歌仙は私をそっと床に下ろし、私は国広の元へ駆け寄った。
千歳「待ってたぞ、私の初期刀」
山姥切「ああ。やっと会えた。俺のお転婆主」
彼の腕の中に納まって私は安堵の涙を流した。
山姥切「主、再会を喜びたいところだがまだ終わっていない」
ダンっ。
太郎「千歳殿!」
審神者部屋に太郎太刀が乗り込んでくる。
スラ。
抜き身の大太刀を向けてくる太郎太刀の正直に立ち塞がる。
ざっ。
千歳「止めろ」