第29章 第29話 記憶
山姥切「二年前…」
ちょーぎが動き出したのも二年前。
千歳にとっては忘れてしまった方がいい記憶の一端だが、今のままで良いという訳ではない。
何せ、自分の子供達の名前も覚えていないのだ。
千歳「悪い。…何も思い出せないんだ」
山姥切「無理をしなくていい」
山姥切が頭を撫でてくれる。
泣きたいくらい、目頭が熱くなる。
確か、前にも…
千歳「国…」
ブツン。
電気がショートしたように、目の前が暗くなった。
山姥切に手を伸ばした状態のまま、倒れ込んだ千歳に二人が色を無くして叫ぶ。
山姥切&まんば「「千歳!」」
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ちょーぎ「ちっ、本丸に戻ったか。アイツ余計な事を喋ってないだろうな」
一期「私が動きましょうか?」
ちょーぎ「いや、お前は目立つ。太郎太刀……頼めるか?」
太郎「御意」