第27章 第27話 逃避行(とうひこう)@
彼女は俺の首にしがみついている。
もう、さっきから胸が当たる。
太郎太刀に乱れさせられたから当たり前なのだが、柔らかい感触が。
ああ、くそ。
脇道に入って彼女の着物の合わせを直す。
千歳「国、広?」
まんば「アンタ、俺に対して危機感ないのか?」
千歳「危機感も何も夫婦だろう」
まんば「は?」
夫婦、めおと…?
ぼばっ。
誉桜が咲き乱れる。
いやいやいやいや、バカな。
昨日、今日会っただけで、急に夫婦になるはずがない。
待てよ。
刀剣男子との子を産み落としたって相手は俺の同位体かっ!?
同位体とはいえ俺の嫁?マジ?
ちゅっ。
ぼーっと考え込んでたら彼女から口付けされた。
まんば「ふぁっ…ちょっ、待て違う」
アンタの相手は俺であって俺じゃない!!