第26章 第26話 澱(おり)@
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山姥切回想。
二年前。
他本丸とも協力して、ついに突き止めた千歳達の居る施設へ足を踏み入れた。
中には千歳以外にも審神者が数人いたが、その場にいた者が皆女人で裸だった。
主犯格だった山姥切長義に招き入れられたそこに、千歳はいた。
一糸纏わぬ姿で。
部屋の異様さに驚きと怒りがこみ上げる。
壁一面に張られた、千歳の裸の写真の数々。
モニターに映し出される淫らな千歳の姿。
山姥切「何を、した?」
ちょーぎ「今、君らが見ていることだよ?」
思い出すだけでも怒りがこみ上げる。
千歳「助け…国…ひ……」
いつも、名を呼ばれた。
助けてほしいと。
だが、俺が伸ばされた手を掴むのはいつも遅くて。
遅すぎて。
山姥切「っ…」
一体、お前は何処に居るんだ?
頼む、頼むから、この世に神がいるのなら、もう一度彼女に会わせてくれ。