第6章 今を【木兎光太郎】
『…へぇ、普通に綺麗な部屋だ』
「どんな部屋想像してたのー?」
『なんというか、わからないけど…壁紙もシーツもピンクとか』
「ははっ」
エントランスではちょっと緊張してた穂波ちゃんも
予想外の部屋の普通さにいつもの力のいい具合に抜けた感じになった。
「ねぇ、穂波ちゃん」
『…ん?』
「ここにおいで」
ソファに座って膝をぽんっと叩く
『…ん』
俺に跨るまえに濃ゆいブルーのデニムのボタンを外して、
すりすりっと下に降ろして脱がせる。
上は肩の出たゆるっとしたベージュのニット、
下はショーツ一枚。
うーん、見た目だけでも最高。
穂波ちゃんは俺の肩に手を添えて跨って座る。
『あ…』
「うん、そうなの。俺の、もう準備万端」
跨るとすぐ俺の硬くなったのが当たって、つい声が出たみたいだった。
「でも、まだ我慢できるから…」
言葉途中に両手で顔をぐいっとされて、キスされる。
俺の唇に吸い付くようにねっとりと、エッチなキス。
うううー、こんな積極的でエロいキス、我慢できなくなる!
顔の角度を変えながら、
気持ちを確かめるように何度も何度も唇を重ねる。
穂波ちゃんが欲しい、穂波ちゃんも俺が欲しい。
キスだけで十分わかる。