第1章 イイカラダ 【黒尾鉄朗】
最近、研磨の隣にかわいい女子が現れた。
そんな日が現れるとしたら
ゲーマー同士とかかな、って軽く思ってたけど
その子は日焼けした肌と髪。
大きな笑顔で笑う、落ち着いてるけど明るい感じの子。
髪は日焼けしてるけど痛んでなくて
でも不自然に艶々しすぎてもない
ナチュラルで綺麗なロングヘア。
つい、触りたくなるような髪。
研磨にぐいぐいと近付いていってて
研磨も別に嬉しそうなわけではないんだけど
嫌そうにもしてないっていう。
テスト前の朝練なしの期間に電車の中で
その子に遭遇した。
穂波ちゃん。
濡れた髪の毛のままで制服を着て乗って来た。
セーラーの下には下着しかつけてないのか
腕を上に上げると肌がちらと覗く
研磨にとって数少ないこんな…こと
いやあいつは身体つきは華奢にみられるけど
別に女々しくはないし、
負けず嫌いで男っぽいとこもある
将来は大金稼ぐやつになると思うし
だからずっと童貞だろうとか
そういうことは思ってない
けど高校で研磨に 彼女ができるかも、とはまだ考えてもなかった。