第9章 運命【灰羽リエーフ】
お腹を抱えて笑い転げる穂波ちゃんを思わずぎゅっと抱きしめると、
手に持ってたペットボトルがポーンと飛んでいった。
それから床に落ちる音がする
「…あ」
『…ん?』
「いや、俺の制服にもかかった」
『…ふふ。 ねぇ、リエーフくん』
俺の胸の中で穂波ちゃんが話しかける。
『ベッタベタだね』
「…うん、ベッタベタ」
『…舐め合いっこする?』
「…それ、すごいいいね」
『…ね。でもそろそろ授業終わるかな。危ないかな』
「…じゃあ、一旦服着て…ってあーそっか!服!」
『…ふ 笑』
「…順番がわかんない!」
まずするべきはこの、濡れた服を着ること?
床に溢れたカルピスを拭くこと?
俺らの身体を拭くこと?
え、でも舐め合いっこしたいし…
『…ふふ 笑 じゃあ、身体は拭かずにベタベタは我慢して、保健室の替えの体操服借りて…』
「うん!」
『…笑 とりあえずここ片付けて…』
「うん! それから舐め…」
『…笑 先生に謝りに行って』
「…うん」
『…笑 洗濯回しながら舐め合いっこしよっか 笑』
「うん!どこでできるかな!」
『…先生次第だけど、レポートと書かされるのかもな、やっぱ無理かな』
「…」
『あ、じゃあレポートの代わりに草抜きと草刈りを申し出て…』
「うん!」
『用具室で…とか?』
「うん!」
『あはは!笑 リエーフくんかわいい。 何でこんなこと真剣に計画してるんだろ… 笑』
じゃあ、まず体操服!
俺のサイズの体操服は保健室に置いてなくって、つんつるてんで…
それから穂波ちゃんは貸出用の下着が入ってる棚には流石に鍵がしてあるから
ノーブラノーパンで体操服を着て…
結局ムラムラしちゃって体操服をまくって舐め合いっこした
そしたら保健室の先生が戻ってくる音がして
慌てて片付けをしてるふりをした。
もちろん怒られたし、
草刈りのアイデアは却下されてレポート提出になった。
でももう舐め合いっこできたし
今日の放課後は生徒指導室で穂波ちゃんと過ごせる。
…レポート書くためだけど
穂波ちゃんといるとどんなことも笑っていられそうだ。
やっぱ、運命は一つかも!
ーENDー