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Room Number 「OOO」【気象系BL】

第7章 007


「えっと、俺は…」

成瀬からの問いかけに、最初に口を開いたのは大野だ。

「気付いたら…って言うか、自分でも良く分かんないうちにここにいて…」

そう言って苦笑する大野の反面、翔太郎と健太は動揺を隠せず、明らかに落ち着きが無くなっている。

大野が、ここに連れて来られた要因に、二人が関係していることを明かせば、疑いの目は間違いなく二人に向けられる。

二人は徐々に大きく、強くなる鼓動が周りに聞こえるんではないかという不安からか、乾いた喉にゴクリと唾を飲み込んだ。

「では、時間までは分からないと?」

「ええ、まあ…そうですね」

大野の曖昧な口ぶりに、なるは小さく溜息を吐くと、

「そうですか。ありがとうございます」

軽く頭を下げ、今度は榎本に視線を向けた。

「榎本さん、あなたはどうですか?」

「順を追ってお話をした方がよろしいでしょうか?」

榎本は顔色を変えることなく、黒縁眼鏡の縁を指で持ち上げると、少しだけ眼光を鋭くさせた。

それに気付いているのか、それとも気付いていないのか、

「可能な範囲で構いませんので、お話願えますか?」

成瀬は柔らかな微笑みを榎本に向けた。
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