第2章 憧れの人〜ドリノベVer〜
嘘だ…
嘘だ嘘だ嘘だ。
ユキさんに押し倒された時に頭でも打った…
いや、ユキさんはとても紳士的に私を押し倒してくれたハズだ。
「今度はユキの事思い出したでしょ」
「へっ…!?」
「…今は、俺の事だけ考えてよ」
モモさんの顔がゆっくりと近付いてくる。
「モ、モモさん…」
目を閉じるのと同時に唇に何かが触れる。
「好きだよ、あいちゃん…ずっと前から」
「っ…!」
これは夢…?
「もし好きな人が居たらゴメン…でも、もう気持ち抑えられなくなった」
「モモさん…」
これは夢じゃない…?
私、モモさんに気持ちを伝えても良いの…?
「…あいちゃん?」
「わ、私もモモさんの事がっ…」
気持ちを伝えたいのに、視界がぼやけてきた。
「大丈夫、ゆっくり話して…?」
「は、はい…っ…」
モモさんが優しく私を抱き締め、背中をさすってくれる。
好きな人の腕の中が、こんなにも暖かいなんて
「あいちゃん…」
「は…んむッ…」
モモさんに名前を呼ばれ顔をあげると、先程とは違いまるで口に含むようなキスをされる。
「へへっ、奪っちゃった…」
「モ、モモさんっ…!」
し、心臓に悪すぎるっ…
「ねぇ、あいちゃんは俺の事どう思ってるの?」
「わ、私はっ…」
「うん」
「モモさんの事っ…」
好き。
このたった二文字が、なかなか出て来ない。
「モ、モモさんの事がっ…」
なかなか言葉が出て来ず、俯くとモモさんの手によって顔を上にあげられた。
「へ…」
「もう待てないんですけど?」
またモモさんが私にキスをしてきた。
「ンンっ…!」
今度は舌を絡め取られるようなキス。
「ふぁっ…モ、モモさっ…!」
「…っ、その顔は駄目…」
そう言うと何度も角度を変えて、モモさんが舌を絡めてくる。
「んっ…ンンっ…!」
「あいちゃん…」
「モ、モモさんっ…」
伝えなくちゃ。
モモさんに、私の気持ちを…