第6章 ❄️️ 帰還まで
気が付くと、オレンジ色に染まる部屋にいた。
『………………あれ?』
ここは何処だ、何をしていた?
『えーっと……………えーーーっとー』
「あ、あの!だだだいじょぶぶ???」
『!!!!』
横から人の声が聞こえ、ぎょっとして振り向く。
「あ、あ、びっくりさせて、その、ごめんね!ここ、雄英の保健室らしいんだ。」
彼がベットに腰掛けているのを見て、自分もまた、ベットの上に座っていることに気がつく。
『保健室………』
彼が指さす方を見ると、確かに【保健室】という文字が。
『そうか、怪我したの…か…………????』
痛くない。どこにも、痛いところが見当たらない。
しきりに腕や足をさすってみる。
「あの、凄いよね!僕も凄い怪我したのに、さっぱり治ってるんだ『うん、すごいね!誰かの個性かな?』
食い気味に答え、キラキラした目を向ける。
(じょじょじょ女子と喋ってるぅーーーーー!!!!)
「うん、多分そうかな!!」
「あたしの個性で直したのさ。」
ガラガラガラ、と扉が開けられ、入ってきたのは小さなおばあちゃん。
「気がついたみたいでよかった、あんたら2人で最後だよ。あたしは看護教諭のリカバリーガール。ちょっと検査したらすぐお家に返してあげるからね、ほれ、ハリボーお食べ。」
(ハリボー…?)
「いただきますっ!!」
『ありがとうございます、リカバリーガール。』
「はいはい、じゃっと………緑谷出久君、あんたから見てくよ。」