第4章 ❄️️ Plus Ultra !!
扉が開き、現れる巨大な模擬市街地。
こんなのが全部で7つもあるのか。
ざわざわと感嘆の声が上がる。
白い少女はポケットのチャックを開け、加湿器の電源を入れる。
少しだけ隙間を残して再び閉め、前を見据える。
不思議と緊張はあまり無い。
父と母のおかげか。
「ハイスタートー!」
「えっ?」
「今なんて?」
カウントダウンもなく急に発せられた試験開始の号令に、
どよめきが起こる。
冷静な少女は一足先に 走り始めた。
「どうしたあ!実戦じゃカウントなんざねぇんだよ!!走れ走れぇ!!」
「賽はなげられてんぞ!!?」