第13章 ❄️️ 記録と活用
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「雪…個性2つ持ちなのか。」
『うん、でも''こっち''は使うものではなくて、常に発動している状態だから実戦中はあまり役に立たないんだけどね。』
雪は右手の人差し指を立て、右目尻に当てて続ける。
『【完全記録(パーフェクトレコード)】。視界に入ったもの全てをビデオのように完璧に記録していているの。例えその瞬間に意識していない、雲の形だとか、地面に落ちている石の形状だとか、全て記憶として正確に思い出すことができるんだ。』
なるほど、と驚く常闇。
「まるで万物を知る神のようだ。」
『そ、そんな大袈裟なものじゃないよっ』
有効時間は2時間くらいだし、と謙遜する雪。
『モニタールームの映像は全部視界に入れてたから皆の個性、映ってたものなら今は全部思い出そうと思えば思い出せる。2時間経ったら普通の記憶と同じ。意識してないものは全部消えちゃうし、憶えていることも曖昧になっていく。』
「しかしその記録から策を練り活用する力や正しく空間を認識する力は雪の''個性''ではなく''才能''だな。見習わせてもらう。」
『そ、そうかなぁ、うふふ。』
「そろそろ開始の時刻。ダークシャドウ。」
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