第5章 正解と誤答と誤解と嘘
次々と出る目撃証言に、たらりと冷や汗が出る。この流れはマズイ。
「…いい機会だ、ガールズトークとやらをしようじゃないか。愛美の話もじっくり聞きたいところだしな」
---助けを求めたはずだったのに、どうしてこうなった。珍しく俗な話に好奇心を露わにするハリベル達に、私は逆らうことも逃げ出すこともできず縮こまるのだった。
「せやから、藍染隊長とは恋仲やあらへんて。ただあの人、結構可愛いらしいところあるし面白いから、一緒にいて飽きんのや」
「藍染様はお前に骨抜きの様に見えるが?」
「あー…、うん、そこは触れんとって」
私は他の連中よりも藍染様が一番良いと思うが。言い切るハリベルに苦笑を零す。そりゃ藍染隊長は誰が見てもお近付きになりたい人だろう。容姿端麗、頭脳明晰、声も低く響いてとても素敵だし、何より強いし、基本的には穏やかな紳士だ。基本的には、だけれども。
「グリムジョーはどうなんだ?あいつバカだけど悪い奴じゃないだろ。お前といる時楽しそうだし」
ミラ・ローズはどうやらグリムジョー推しらしい。
「彼はなァ、素直で不器用で可愛らしいんや。ヘッタクソな生き方してはるから、ついつい構いたなるんよね」
「恋愛対象じゃねーのか?」
「ううーん…そないな風に意識したことはあらへんね。ふとした時ドキリとさせられるんはあるけど、」
グリムジョーについては、可愛い弟のように思っている。反抗期で生意気だけどやっぱり可愛くて構ってしまう、というか。私が割りかし平然と嘘を吐いてしまうタイプであるため、彼のような素直で打算のないタイプは一緒にいて非常に気が楽なのだ。偶にズバッと鋭い事を指摘されることもあれど、彼は深くまで踏み込んでこない。だから、彼の隣は居心地が良い。