第4章 図書室から始まる
「どういうこと?」
「話せば長くなるんですけど…」
図書室に誰も居ないことを確認しエレンは話し始めた。
要約するに調査兵団全体ではなくミヤビを狙っている人がいるということだ。
しかも話の過程で食堂の話もせざるを得なかったのでミヤビの奇妙な行動も無事ミカサにもバレ
そこまで話すなんて聞いてないんだけど?!とツッコミつつ話が進む。その間ミカサの冷ややかな目は痛すぎた。
洗いざらい全て話し終え疲れ切った顔をしたエレン
そこにアルミンは絶対的な根拠が無いことを言う。
そう根拠が無いのだ。話しいていることほぼ全てが勘。
「エレンはすぐ感情的になるから思い込みだったことも多い。だけどもし…もしこれが当たったとして、分隊長補佐のミヤビさんが居なくなるのは兵団的に惜しい。
つまり、何がともあれエレンの勘だとしても気をつけた方がいいと思うということ。」
「一言多かったねミカサ…
だけどそれには僕も同意。もしまた何かあるようだったら上官に言った方がいいと思います」
「うん心配ありがとう多分そうするかな
あと狙ってるって何?」
「分かりません。恋愛、憎悪、スパイなのか。もしかしたら」
『命』
ゾッとした。信じられない。
「お節介かもしれません、だけど俺はそうなる前にミヤビさんを護りたいんです」
「僕も、そうしたい」
「…」
ミカサは答えない。
2人の志を持った男子はミヤビの答えを待つ。
「本当に嬉しいな、いつの間にかこんなに頼れる部下ができていたなんてね」
ふぅと微笑む
「だけどね、これは貴方達で解決出来るようなことじゃないの気づいてるでしょう?
その気持ちだけ受け取る」