第4章 図書室から始まる
いつもより少し遅れてアルミンは来た。
「すみません遅れましたー!」
「全然待ってないよ前教えて貰ったこの本読みいっちゃってたから全然大丈夫」
小走りで近寄ってくるアルミンに目を向けるとアルミンの横にはエレンと黒髪の女の子がいた。
「実はエレンとミカサも来たいって言ってて、こちらは」
「初めまして。私はミカサ・アッカーマン。」
「ミヤビ・アルフォート。ミケ分隊長補佐ですよろしく」
ミカサの圧に押され思わずですなんて言ってしまった。
会ってからずっと見つめられてるし少なからず好意は感じない気まずい。
目線に気づいたエレンにお前なぁなんてミカサに小突くとはっとしたように目を逸らされた。
「エレンはあの日ぶりだね」
冗談かつ皮肉っぽく言うとエレンは少し笑った後にすみませーんと言う
「それでなんですけど、エレンとミカサにミヤビさんと本の話をしたら2人とも行きたいって言ってて…ただそれだけだったんですけど大丈夫でしたか?
「良いんだけど私たち何もしてないよ?
本読んで、語って、情報共有して…くらいしかやってないけどいいの?」
「俺は図書室の偵察というか」
図書室の辺りを見渡す
「え?」
「いや、なんでもないです。ミヤビさん後でお話出来ますか」
「別にいいけど…」
ミカサがすかさず入ってくる
「エレン、隠し事?秘密は駄目。私達も入れて」
勝手に参加させられアルミンはビクッと背中を伸ばした。
「ミカサには関係ないだろ」
「他の人に言えないことをミヤビさんには話すの?」
「なぁ目の前にいんだろ?失礼だとか思わないのかよ」
喧嘩が始まりそうな雰囲気を感じとるが既にエレンは眉を寄せつつある。
アルミンは口出し出来なさそうな雰囲気にオロオロしてるし…
「私は聞かれてもいいよ?エレンが駄目ならあれだけど」
「…でもミヤビさんに関わることですよ?」
「成程ね?因みにどういう系?」
真剣なエレンを見て唾を飲む
「事件系…」
「予想の斜め上を行くねエレン」
アルミンが突っ込む。予想ってなんだって話だけど。