第17章 迎えの日まで
かかしサイド
そして、トネリが言った迎えの日_____
俺たちは家にいて周りは暗部が待機していた。
マリは何も話そうとせず、うずくまって俺の傍にいる。
目の前にぼんやりと光が映ったかと思うと
トネリが現れた。
「マリ。迎えにきたよ」
その声と同時にマリは一瞬反応したが
何もいわずうつむいていた。
「悪いけど、マリはお前とはいかないから」
そういうと、両目を閉じたままのトネリはうっすらと笑う。
「本当にそうなのかな」
なぜか背中が冷える感じがした。
「マリ。君から答えを聞かせてくれる?」
そうトネリが言った後、マリはゆっくり顔を上げた。
俺の隣にいるマリはそのまま立ち上がり
俺の横を、目の前をゆっくりと通り過ぎていく。
まるでそれはスローモーションのようにも感じられる映像のようだった。
俺のほうに見向きもせず、ただ一直線に
トネリの元へ吸い込まれるように歩いて行った。
「いい子だねマリ」
そうトネリが言った時には、もうマリはすでにトネリの手を握りしめていて、あれだけ行きたくないと泣いた彼女とはくらべものにならないくらい冷たい目をしていた。
「それじゃ、六代目。約束通りこの星には何もしない。
僕たちはこのままいくよ」
待て…俺はそんなの望んでない。
俺は何があっても守るって決めたんだ。
行かないって、俺の傍にいるって約束したじゃないか。
「マリ!!」
そう一言なんとかしてでた言葉に
マリが俺のほうへ振り向いた
「!!________」
「‥‥‥さ、行こう」
その声にマリはトネリのほうを向き直して
2人の気配は綺麗にそこから消えてしまった。