第17章 迎えの日まで
かかしサイド
トネリから言われた約束の日の前日________
俺は幾度となく5影会談でかけあった。
この世界を、里を守りたい。
そしてどうしても自分の大切な人を守りたい。
だが状況が状況なだけに会談での反応は
なかなかまとまらなかった。
同じ第4次忍界対戦を勝ち抜いたもの達
それなりに皆俺の大切な人を守りたいという気持ちはわかってくれていた。
だが、トネリからどう世界を守るか…それが問題なのだ。
トネリの力や転生眼の力はいまだ未知数…
俺の部下たちは、もちろんマリをトネリに差し出すことは反対だった。
木の葉はもう過去とは違う。
誰かの犠牲になりたつ平和をもう望まなかった。
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「かかし先生…」
呼び止められるとそこにはナルトがいた。
「ナルト…」
「かかし先生…その…大丈夫なのか?」
ナルトは一応ほかの人の前では俺の事を六代目と呼ぶけど、こうして個人で話すときは未だにかかし先生と呼んでくれる。
そんなとこがまた教え子としてかわいいもんだ。
そんなかわいい教え子に、心配はかけられない。
「あぁ、一応いろんな対策は立ててるよ。また追って話すから大丈夫。ありがとねナルト」
そういうとナルトは少し切なく笑って
「先生…俺も最後まであきらめねぇから」
そう言ってくれた。
ナルトが帰るのを見送り
ふと鏡に映った自分を見てみる。
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「かかし先生…その…大丈夫なのか?」
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そっか____
大丈夫ってそっちの意味の大丈夫ってことか。
ナルトはいろんな意味で疲弊していた俺を
気遣ってくれていた。
確かにひどい顔してる…
部下に心配されるとは、俺も歳かな…
髪の毛を少し整えてから熱いコーヒーを飲みなおして
また気合をいれなおした。