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ここで君ともう一度

第16章 心のないプロポーズ


マリサイド


あれから4日後_____


トネリのいう約束の日まではもう少し時間があった。

かかしはあれからまた家に帰れずだったけど、今日は帰ってくるって。


忍びでない私ですら
毎晩月が迫ってくる様があきらかに分かった。
まるでトネリのいう迎えの日が
ドンドン近づいてくるように。




話をするにしても、いい内容の話ではない。
だからこそ緊張が増して…
少しだけ里内をため息をつきながら散歩していた。


あ、またこの公園にきちゃったか…


あの時とは違う、ただブランコに腰かけるだけ。


なんで、私の運命はこうもねじ曲がって難しいのかな…

こんな話、かかしにしたくない…



ブランコが寂しくキィっと鳴った。



「マリ」



そう呼ばれて前を見ると


「かかし…」


大好きな人が笑って立ってくれていた。


「どしたの?帰り道でマリの匂いしたから来てみたらこんなとこにいて。もしかして迎えにきてくれてた?」


そういって優しく髪を撫でられた。


やだ…
離れたくないのに…



そう思ったら話をする前に、涙のほうが先行した。


「どしたの!?何かあった?」

「かかし、私ほんとは…いやだ…行きたくない」

「え?どこに?」

「行きたくない‥‥行きたくないよぉ」

「ちょっと落ち着いて?マリはどこもいかないでしょ?
ここにいるんだから。俺とずっと一緒だよ」





「ほんとにそうかな」

「「!!」」

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