第14章 マリとかかし。嫉妬。
かかしサイド
6代目火影に就任してから1か月…
家に…帰れない…
マリに…会ってない…
「シカマル~‥‥」
そう情けなく机に伏せて嘆く。
「6代目…言いたいことは…わかりますから‥‥俺も、さすがに死にそうです…」
同じく机に伏せているシカマルを見て
俺たちは大丈夫なのかと改めて思う。
家に帰ってないわけじゃない。
着替えとかとりに数回だけ帰ったけど、マリは里の復興のためにどうやらいろいろ手伝いにいっているようでまったく会えなかった。
俺もウルシをとおして話は聞いていたから安心はしていたけど…
それにしても彼女は俺に会いたくないのかなぁ
寂しいのは俺だけ?
なんて片思いの少年みたいな感情を抱く。
着替えを取りに家に入ると、俺がしばらく触れていない彼女の匂いがそこにある。
同じ世界にいて、こんなにも近くにいるのに会えないだなんて、ほんと地獄でしょ____
それでも火影に就任して、この忍び世界と里の復興を担う今の5影たちの苦労はどこも同じなのだろう。
5影会談でも、他の影たちとその側近は同じく寝不足、影室にほぼ缶詰め状態になっている状況を口々に語っており、いつもは堂々たるメンツも目の下にはクマができていてボロボロといった感じだ。
それでも十分1か月耐えた。
もう限界。
いや限界なんか越えてる。
ほんと、無理。
そう思ったら早かった。
「シカマル!今日はもう帰ろっ!これ火影命令だから!」
「6代目ぇ~!了解っす!おい、聞いたか!今日はもう終わりだ!火影命令だぞ、全員解散!」
そういって喜ぶ側近や部下達を見送り
俺もようやく家路についた。