第11章 マリとサスケ、そしてナルト
マリサイド 続き
目の前で2人のすさまじい戦闘が繰り広げられた。
まるで映画のワンシーンのようにも思えるその闘いは
無惨に地形や風景までも変えていった______
それでもこの2人の戦いを逃げずに見ていたいと思ったのは、かかしからこの2人のことは聞いていたから。
それに、私はここまで覚悟を決めて生きたことも、物事を決めたことも、この世界に生きる人たちに比べて誇れるものが自分自身見つけられなかったから____
生死を身近に生きている人達は、純粋に一つ一つの物事に対して深い感情を持ち合わせている。
自分はそんな誇れる生き方をしてきたんだろうか。
ある程度安全な国で、なんとなく代わり映えしない毎日に不満を持って、なんとなく生きていた自分。
はっきりいってもったいないと思えた。
彼らのように生きることに、何かをすることにもっと必死になれたら…
2人の間には______
それでも背負わなければならなかった
許すことができなかった
同じ道を行きたくても行けなかった
信じていたかった
傍にいてほしかった
一緒にわかり合いたかった
認めてほしかった
そんないくつもの感情が舞っていた
2人の戦いを見ていると
本当はこんなにも
互いに深く深く思い合っているのに___
そう思えて涙がでた。