第8章 深いつながり
*R18 とまではいきませんが甘い表現あります。
苦手な方はとばしてください。
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マリサイド
後悔だけはしたくない、そう思った。
だから自分はこんなにも素直に
そして大胆になれたんだと思う。
戦争が始まれば次いつ会えるかなんて保証はない。
もともと住んでる世界も違うのに
またこうして再会できる保証もない。
だったら、今こうして共有しているこの時間は
1分でも1秒でも貴重な瞬間__
そう思えば思うほど
その瞬間すべてに
自分の心に、この体にかかしを刻み込んでおきたかった。
かかしも同じ気持ちでいてくれた。
乱暴に服は脱ぎ捨てられ
かかしの鍛えられた体を目の前に緊張がます。
思わず恥ずかしくて目をそらしてしまったけど
すぐに顔をその手で包まれ視線を合わせられる。
「マリ、緊張してるでしょ。ふふ。実は俺も」
そう言って
私の手のひらをかかしの心臓の所に当ててくれた。
高まったその鼓動を手のひらで感じたあと
見上げたかかしの眼は
もう理性を押さえておくのも限界…
といった熱く色気のあるものだった___
「やっと、俺だけのものにできるよ…」
その言葉とともに
私は彼以外なにも考えることができなくなった_____
かかしの大きくて、そして暖かい体温に
甘くも熱く2人、心も体も繋がる。
見えるのはもう彼だけで
快楽にゆがむかかしの顔が
隠された私の本能を呼び覚ます。
聞こえてくるのは
虫の鳴き声でも、風の音でもなく
かかしの言葉と吐息、そして2人甘く繋がる音だけ。
彼の乱れた呼吸と声は、何度でも体を熱くさせた。
またいつかこうして2人本能のまま愛して
そして共に生きていることを実感する日がくれば
どれだけ幸せなのか____
かかし、生きてね、生きて帰ってきてね____
「マリ‥俺絶対…っ…生きて‥帰ってくるから…」
繋がったまま抱き着く私の耳元でかかしは言ってくれた。
ちゃんとかかしに聞こえてたんだ私の心の声…
ほんとにちゃんと心まで繋がれた
「絶対だよ…約束…」
そう伝えたかかしの眼は
愛しく私を見つめたあと
また甘くとろけるように変わっていった_____