第7章 再会
マリサイド 続き
次の日の火の神様の祭りは、なぜかこんな真夏にも関わらず土砂降りの雨で、雷までなる始末。
でも今回ばかりは何か違う。
あのお面を久々に見つけたのも、きっと何かのきっかけだ。
そう思ったらあきらめきれなかった。
少し雨足が弱まったすきをみて火の神様の場所、あのかかしと離れた場所に走る。
その場所に着く寸前で吹いた突風に傘が壊されてしまった。でも関係ない。
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やまない雨に打たれながら、あの階段の前で息を整える。
同じく濡れてしまった狐のお面を見つめ
覚悟をきめて自分の顔にはめた。
「ここ…は?」
見えたのは、どこかもわからない廃墟のような崩れた場所。
少し目の前に立っているのは、背が高くて堂々とした大人のうしろ姿。
唯一頼りなのはあの銀髪…
私が知っている服装とは違っていて、その人はオレンジの髪をした赤い雲模様のあるマントを羽織った人と向き合っている。
2人が確実に良くない状況にいるのは間違いなかった。
「!!」
そこからは
息をすることも忘れて
一気に見入ってしまうような映像だった_____
階段が目の前にあることも忘れて
私はその銀髪の人の背中を追うように走り出す…
と、地面にたたきつけられた。