第6章 すれ違う心
かかしサイド 続き
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季節はいくどとなくめぐり
俺は暗部から担当上忍となった。
ナルト、サスケ、サクラで第7班としてこの忍び世界を歩む。
その中で、俺はハナレというくのいちとの出会いがあった。ハナレは錠の国出身だが、幼少期から彼女の能力により里から離されて暮らしていた。
その時俺とハナレは偶然にも会っていたらしい。
そして再会は、大人になった今、木の葉の里で___
ハナレは俺にすぐに気づいたようだったが、俺は会ったことすら覚えてなかった。
ハナレと里を歩いて、里の家族や恋人たちに心くすぐられてほっぺを赤くする彼女の姿は、久々になんだか俺の心も一緒にフワフワと動かされるこの感覚。
その後彼女の気持ちをはっきり知った時、少しだけ心暖まるも、俺の気持ちに何かが歯止めをかけた。
マリの存在か?
いや、もう随分と時間はたったじゃないか。
俺だって進んでいい。
ただ…恋愛の前に、彼女が里にとって無害であるかどうかがまず重要だけどね。
だが結果として、彼女は木の葉の里の情報を盗みにくることが目的で、俺はその能力を写輪眼で偶然にも見切ってしまった。
最後忍びとしての誇りを失った彼女のことは
殺せなかった_____
敵として互いを憎みながら戦うほうが心は楽だったとはっきり思えた。
どんな形でもいい、生きて、そして幸せになってほしいと思えた相手だった。
マリ以外で、俺の中に初めて別の女の人の存在が違った形で残った。
もっと違った形で再会できていたなら
俺とハナレには同じ道を共に歩む可能性だってあったのかもしれない。
同じ世界で同じ忍び同士___
ただ、敵同士だった…