第4章 マリとかかし
かかしサイド 続き
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ん…ここは…
目を開けた瞬間、俺は驚愕することになる。
「!!!?」
まさか、まさかこの俺が、マリの膝枕で寝ていて、今驚きと共に飛び起きたのだ。
「びっくりした、かかし…なんか変な夢でも見た?」
そう驚く彼女をよそに、俺は自分がしていたことに理解がまったくできず思考が止まっていた。
俺が、この俺があろうことにも寝落ちして、まったく逆に膝枕されて今まで寝ていた…?
お面は…ついてる…ついたまま…
「かかし?」
もう一度そう言われて我にかえる。
「ごめん、俺…いつからこんな…」
俺は暗部だぞ!?
眠ってもいつだって気配に気づけるようにしていたし、深く眠れたことなんてもう何年もない。
これじゃ、完全に敵の思うつぼでしょーよ…
「ごめんかかし。私のこと膝枕して寝かせてくれたでしょ?わたしが目が覚めたとき、かかしも眠ってたから、同じようにして…あの、嫌だった?ごめんね?」
俺の反応があまりにも露骨すぎたのか、マリは俺が嫌だと思ったと勘違いして不安そうに謝りだす。
「いや、違う。俺、怒ってないから。
その…まさか俺が寝落ちするとも思わなくて…
こんな風に深く眠ったの…もう何年となかったから…」
しどろもどろ話す俺に、マリはきょとんとして聞いていた。
「かかし、ちゃんと眠れないの?何年もって、ほんとに!?だったら、まだ寝てなよ??」
「いや、いい!大丈夫だから!」
なんだか変に焦りだけがつのる。
初対面の相手にこんなとこまでさらけ出してしまった自分に疑いを持つくらい、俺はどうかしている。
「じゃ、じゃあさ、一緒に横になろ!?」
「‥…は??」
いったいどーいうこと?
むしろなぜそうなる?