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【鬼灯の冷徹】あの世の行い気をつけて【トリップ長編】

第6章 初めてのお使い~桃源郷編~


「いいともが終わってしまうなんて世も末ですね。これから見る当てもないですし、大人しくJHKでも見ておきますか。」
目の前に直属の上司がいる、なう。
席?茄子が空気読まないで「あ、鬼灯様も一緒に食べませんかー」って誘った流れで今私の目の前に座ってるよ。
「なー唐瓜。今度の休み何する?」
「そうだな、姉ちゃんが言ってたんだけどさ…」
唐瓜くんは最初緊張した面持ちだったけど、茄子と話してたら素に戻ったみたいで今は二人で今度のお休みに何処に行くか話してるみたい。
こう見えても二人とも成人してるから(話し方から同じ世代くらいに感じる)結構いろんな所に行くみたいで話を横から聞いてるだけでもとても楽しい。
鬼灯様は無言でテレビを見ながら食事をとっている。どうやら春のベビーラッシュのニュースで箸が止まる様子から最近動物と触れ合ってない事が何となく感じられる
「なァ葎華、今度の休みヒマ?」
ぼんやりと鬼灯様を観察していれば、楽しげなトーンで茄子に問いかけられた。
「え、部屋を掃除したり用事を終わらせれば暇だけど。」
その言葉にパァっと顔を明るくさせ、食事を終えたのか茶碗を載せたお盆を持って立ち上がりながら
「じゃあ決定。葎華も参加ね。朝迎えに行くから着替えて待ってて!」
言うだけ言って食器を下げに行く彼の後を追って唐瓜くんが立ちあがる。此方も食べ終えた様子でお盆を持ち上げて
「だから勝手に葎華を巻き込むんじゃない。てかまだ行き先決まってないだろ!」
二人揃って食堂の人込みの中に消えていってしまった。
残された私は無言でお吸い物をすする。ヤバい、これは空気が一気に重くなった。大体出会った日の後こうやって鬼灯様と二人っきり(に近い状況)になった事とかなかったし、何喋ればいいんだよ。
そう思っていた時、目の前に長い影が差す。
「もう鬼灯君ってば、酷いよ。あんなに書類残して先に行っちゃうんだから。」
「すみません、アレくらい残しておけば昼食の時間がずらせて一人でゆっくり頂けると思ったので。」
「そんな、ストレートに邪魔だとばかりに言わないでよ!」
その声に思わず顔をあげればここ閻魔庁の最高権威者、閻魔大王がXLとかかれたどんぶりをお盆にのせて立っていました。
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