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【鬼灯の冷徹】あの世の行い気をつけて【トリップ長編】

第2章 三途リバーの流れのように


「死せる乙女 その手には…何もないんだなー、これが。」
チャプチャプと片手で水面を揺らす。それなりにひんやりとした水は絶えず川下に流れていく。視線を奥にやれば変わらず叫喚が響いてきそうな光景が見える。
「…でも、女は度胸!なんでも試して見るものさ。」
片足を沈めてみる。川底に苔は生えてないのか予想よりも確かな感覚をつかめた。もう片足も入水し、ゆっくりと足を進めていく。
徐々に腰まで水に浸かる深さになった頃には、もう諦めというか謎の境地に達していた私は唐突に思いったら「この状態で引き返したら水位はどうなるのか?」という疑問を調べる為、最高速度で後ろ歩きをしてみると…
「おおおおお?!!水位下がらない、まさにこれぞ『地獄マジック!』すげーよ、地獄!」
先行く死者が振り返る勢いで一人私ははしゃぎ回った。
地獄だろうと知識欲は抑えられないのがオタクの性分ですよね(笑)うん。気づいたときには遅かった。
頭上に急に現れた影に振り向けば巨大生物たちに囲まれておりました。
「いーやー!私食べても美味しくないよ、パスタあげるから許してー!!!」
ヴェーと某擬人化キャラ風に泣きながら激しくたった波しぶきに揉まれ、水に飲み込まれ私は呼吸も出来ずに水底へと沈んでいったーーー

「わ”たじ、水のながで目あげられない”のにー」
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