第1章 意地悪悪魔さま
「……こんな子供騙し、通用するわけないだろう?」
「こど、も、だまし?」
ルシエルの瞳に、朧がうつる。
その姿は困惑に揺れていて。
怯えている。
これから、起こりうる未来に。
朧の表情が、困惑、怯えと揺れると。
ルシエルは口角をあげて、妖艶に笑った。
「………怒らせた代償、高くつくぞ?」
押し倒した朧の右腕を力任せに引き寄せ、腕へと唇を寄せる。
勢い良く起こされた朧の表情が青ざめたのを見て。
ルシエルは満足そうに目を細めた。
━━━━━━ーー……。
「………っぁん、は……っ、ぁぁあ……っ!!」
場所をテーブルからベッドへとうつし。
朧は裸のまま、ベッドの両端から繋いだロープに繋がれ、中途半端に真ん中で固定された両腕。
四つん這いとなり、中途半端な高さで繋がれたロープによって肘も腕も、宙へと浮く。
シーツへと触れる場所は、両膝のみ。
与えられる快感から逃れたくても、中途半端な体勢がそれを邪魔するのだ。
「ルゥ、ルゥ……っ、お願い……っ」
「言ったろう?高くつくと」
「これ、この格好、いやぁ……っ」
「………体は、そうは見えないな」
「━━━━っひ…っ!!っぁああっっ」
ズブズブズブ、と。
後ろから押し拡げるように存在感を残しながら。
ルシエル自身が、朧の中へと挿入ってくる。
奥の、奥まで。
苦しいくらいの圧迫感をわざと朧へと与えながら、ゆっくりゆっくりと、ルシエルは腰を進めた。
「数時間前にしたばかりだったか。まだまだ朧のなかは柔らかいな」
「……ぃ!……っぅ」
腰を掴んで奥まで一気に貫けば。
朧の体は、ガクガクと、震えだす。
「……ね、が……っ、これ、と━━━っ!?、ひぁああっ!?」
震えだしたかと、思えば。
今度は弓なりにそれた体が、拘束された手首に引っ張られるように、ダランと一瞬で項垂れた。
「まだまだだ、朧」
「い……っ!?やぁああぁッッ」