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徒花まみれの心臓【BLEACH】

第30章 煤けた終わりできみを待つ














現世へと足を踏み入れる。目の前には総隊長を始めとする護廷十三隊の死神達。その中に乱菊の姿も見えて、やはり乱菊は現世組だったかと、溜め息をついた。








「総隊長も相当キてはるねぇ。どないします?これやと参加できませんよ?」


「何も」


炎熱に囲まれ、隔離される。現世は冬前で少し肌寒かったはずなのに、一気に暑くなった。(まだ何もするな、てことやろか)総隊長の意思を汲む。ここで隔離されたということは、十刃との戦いに手を出さないようにするためだけでなく、まだ私に大人しくしていろという指示でもあるのだろう。


平子隊長達がこの場に参戦しないはずがない。彼らは私達を、藍染隊長を憎んでいる。必ず機を見て来るだろう。そして、浦原サンも。彼が来なければ私は動くことができない。間に合ってくれ、と願う。浦原サンが来るまでに護廷十三隊が全滅していなければ良いのだが。本来なら、藍染隊長を殺すだけで良かったのだ。けれど、それはもう叶わない。ここに来る直前、藍染隊長は私の目の前で自身に崩玉を取り込んでしまった。崩玉が藍染隊長に馴染み、呼応する前に、なんとかして阻まなければならない。条件が多すぎて鬼門だ。


「……なんや、珍しくイヅルが怒ってるわ」


イヅルも現世組だったかと少し驚きつつ、それを悟られないようににこりと笑う。イヅルは賢く、そして強い。そんな彼が怒ったのならば、相手の虚に勝機はないだろう。


「未練でもあるのか?」


「いいや。元気そうで何よりや」


イヅルの心配はしていない。あの子は大丈夫だ。心配なのは、十刃三人と対峙する死神の方だ。目を閉じ、霊圧を探る。スタークとリリネットには京楽隊長と浮竹隊長。バラガンには砕蜂チャンと副官の大前田クン。ハリベルには日番谷クンと乱菊。後者二人が少し心配ではあるが、最も懸念すべきはバラガンの相手をする二人である。バラガンの能力には鬼道に優れた人が適任で、接近戦を得意とする砕蜂チャンには些か荷が重い。


「愛美」


「はい」


おいで、と呼ばれ、藍染隊長の側による。腰を抱かれ、ぴたりと身体が引っ付いた。人前で彼が私に触れるのは珍しい。ちらりと東仙サンを見ると、慣れたもので、あまり気にしていないようだった。なんかすんません。


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