• テキストサイズ

《イケメン戦国》未来から来た戦国姫

第48章 戦前月喰らうーR18ー




快感に飲まれるのを拒もうと身体を捩り、頭を振る瑠璃。
政宗の眼にそれは、怪我をして逃げようと惑う者同様に映る。


(助けるのか、助けないのか…
背中から斬り、刃を突き立てるのか……
俺は……非道になる…)


瑠璃の波打つ背中を見る政宗の瞳が揺れる。
ただ、盛る様に激しく抽送されていた腰が緩やかになる。
「ん…ぁ……ぁ…?…」
突然緩くなった突き入れに、不思議に思った瑠璃は政宗の方を伺った。

「まさむね…」
瑠璃は手を伸ばして政宗の腕に触れると、重い身体を起こす。
「政宗」
ハッキリとした声音で政宗を呼んだ。
瑠璃は体勢を変えるべく、政宗から離れる。

繋がっていた物が抜けた感覚に息を詰めてから、政宗の方を向いた瑠璃が言った。

「離れてるから駄目なんですよ……」
冷たい気の政宗が眼を瞬いて瑠璃をみている。
「政宗…ほら…あったかい…」
膝立ちの政宗の首に腕を回した瑠璃が軀を密着させる。
「音、聴こえる?生きてる音…
政宗の生きてる音、聴こえるよ…
あったかいね」
柔らかな微笑みを見せてから、
クッと腕に体重を掛けて、もう一度、政宗に笑いかける。
妖艶に。
「…くっ付いて、シよ?」
トサッと瑠璃の体重が布団に乗る。
瑠璃が見上げる政宗は無表情。
「政宗の全部、感じさせて…」
首に巻きつけた腕を引き付けて、政宗に口付けると、滑らせた腕が背中を抱えた。

「政宗」
大切な者を呼ぶ優しい声音だった。







/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp