第47章 城駐
「ん…政宗を感じさせて下さい」
静然とした言葉でも強請られる事に、ひどく興奮する。
(乱し甲斐がある)
厳潔を剥がして、本能を暴く楽しみ。
そしてその本能に自らも溺れる楽しみ。
熱さに空気が澱むほど息を吐く。
恣縦として腰を抽送させ快感を送り、貪る。
「んっ、んんっ!やっ、んぁ…駄目っ」
身体を捩り、足を掻き、政宗の軀に指を埋め、快楽の波の中で捥がく。
「ぁぁ…堪んねぇ…お前の内…ハッ、クッ…ァッ…」
政宗は猛った屹立で瑠璃の最奥を打ちつけ、内壁を排軋する。
「瑠璃…瑠璃…っ」
極快に興奮してがむしゃらに唇を奪う。
身体中が溶けるみたいに気持ち良くて、瑠璃は小さく声を溢し
「ふぅ…んぁ…ぁ…」
震えながら果てる。
それに引き摺られるように政宗も、瑠璃の内に欲望を吐き出した。
そしてまた2人で眠って旅の疲れをとった。
翌朝早く起きた政宗は、独り鍛錬場に座っていた。
眼を瞑り考えるのはこれからどうするか、だった。
(放って置いても火種は燻り続けるだろう。
この際、打って出て制圧するか)
先手必勝だが、自ずから火種を撒くのは不本意だと言う気持ちも拭えなかった。
(こういう時、光秀みたいな狡賢い策士なら
なんとでも口実を作るんだろうが)
纏まらぬまま、軍議にかかった。
その日は考えあぐねただけに終わった。