第43章 最近の姫の日常(R18)
「お前は、俺の香りだけ纏ってれば良いんだ」
政宗の台詞に瑠璃は
(強い雄とはそう言うものだろうか…)
とぼんやりと考えた。
政宗に背を預けるように膝に座らされ、
衿元は既に開かれ、手を挿し入れられている。
政宗の息遣いが耳に、
唇が首筋に、当たって
瑠璃の体温を上げる。
「なぁ、瑠璃…
黙ってること、もうないか?」
「…ンッ…」
首筋に舌を這わされ、同時に胸の先を掌で擦られた瑠璃はビックッと身を竦める。
「言わないのか?」
「…ンッ…」
何の答えなのか瑠璃は頭を振る。
「なぁ、瑠璃」
ザラつく政宗の声、
耳朶を舐める舌、
内腿から股関節、花弁の周りを行き来する指先。
「ゃぁん」
身を捩っても、抜け出せない腕の中。
(本当は光秀さんに踊りを習ってて、
今日は試しに座敷に行ったんだってのは、
黙ってたほうがいいかな…)
光秀の名前を出すと、政宗はだいたい不機嫌になる。
不機嫌になった政宗は自分を攻るだろうと想像するのは何故か易かった。