第42章 政宗、誕生日の噺ー後ー(R18)
朝、瑠璃はサワサワとした感覚に目が覚めた。
まだ微睡んでいる身体を弄ぐる手。
「ん………ん〜…」
政宗がくれる愛撫はいつでも気持ちいい。
掌がスルッと肌を滑るだけで、
フワフワした気持ちになる。
それから
もし、唇が重なってちょっと舌が絡められでもしたら、
身体が呆気なく反応する。
朝も夜もわからなくなるーー……
政宗に抱かれるのが気持ちよくて、
幸せで、抜け出せなくなって…
「…もぉ…だめぇ…」
声になって、政宗の腕の中でモゾモゾと踠いていた。
「何が」
不満そうな政宗の声が上から落ちてくる。
夢現(ゆめうつつ)の狭間を彷徨っていた意識が、その声に引き上げられる。
「…?ぅん…??…」
薄眼を開けると蒼い瞳が私を捉えていた。
唇には笑を乗せて。
「政宗……」
スルッと温かな身体に腕を回して、
胸に頬を付け擦り寄った。
(私の……)
居場所、
愛をくれた
(温もり…)