第41章 政宗 誕生日の噺ー中ー(R18)
「政宗…好きぃ、まさ…ねっ!イ…ぁぁーぁ…政宗っ、も、だぁぁめぇっぁっ、まさむ、ねぇ…さ……ね…」
(もっと、鳴け、欲しがれっ…
俺を、俺のっ…)
何度も何度も名を呼ばれて心が激烈と震え、
「瑠璃っ、ッぅぁ…瑠璃っ、瑠璃っっ!
イイ、ハッ…ぁ…瑠璃っ!」
頭の芯が痺れる。
縋られ、強請られ、委ねられている気になる。
全てがお互いに向かって巡る。
際限は果て無く…
欲して…止まない、烈情……
は…はぁー…ハッ、ハッ…
俺は荒い息を整えながら汗で湿った髪をかき上げた。
褥には力尽きて眼を閉じる瑠璃が横たわっている。
汗で肩に張り付いた髪。
軀の至る所に俺の付けた痕。
知らぬうちに酷く強く握っていたのだろう、
手首、二の腕に絞めた痕。
腰から尻への曲線にうっすらと指先の痕。
吐き出し、抜いては挿し、
何か物を扱うように行為を続けた。
頬に、胸に、太腿に、放った残英。
空っぽになるまで。
多分もう、丑三つの刻にはなっているだろう。
十分過ぎるほど貪り犯した瑠璃の軀。
十分過ぎるほど聴いた、瑠璃の鳴き声。
十分過ぎるほど聴いた、瑠璃の俺への想い。
(『近づきたい…もっと、近づくから…』
瑠璃はそう言った。
途切れ途切れだったけれど。
心が叫哭して聴こえた…)
俺は十分過ぎるほど、愛されてる。
俺が誕生した事を祝い、
俺の傍にいる事、
俺に蹂躙される事に自らを捧げてくれた。
今までにも何度も聴いた。
『私は政宗のものだから…政宗、政宗…政宗』
俺を呼ぶ声を思い出しただけで胸が締まって心地良い気分になるーーーー……。
政宗も充足に眼を閉じた。
ー中、了ー