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《イケメン戦国》未来から来た戦国姫

第6章 天主での押し問答




瑠璃は天主に来ていた。
「瑠璃です」
「入れ」
瑠璃はゆっくりと襖を開くとにじり入って、頭を下げた。
「失礼致します」
「久しぶりの天主で、緊張でもしておるのか?」
ソロッと入った様子に、らしくない、と揶揄いの言葉が飛んできた。
それもなんだか小気味良い。


「天主へ上るのは本当に久しぶりですね。
今日の御用は何でしょうか」
顔を上げて、見せた秀麗な微笑みには、
緊張の色は全くなかった。
「何を申す。貴様が俺に話があると光秀がーー…ッ、ヤツめ」
クスクス…
信長の、シテやられた…と言わんばかりの表情に、瑠璃が笑った。

「失礼致します、御館様」
「入れーー…今、お前の話しをしていた処だ」
「それはそれは、光栄に存じます」
金色の眼が、光ってニヤリと細められた。
「お前が我らに話があるのか?
呼び立てた理由を聞かせてもらおうか」
信長の低く重い厳格な声音に、
光秀が畏って頭を下げた。





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