第34章 書庫での哀苛(R18)
政宗の指がヌルッと滑る感覚は瑠璃にも伝わって
(っ〜〜〜ーー////)
瑠璃は強く眼を瞑る。
花弁の間を指先が滑り、
その上の花芯をクリクリと押し捏ねられる。
「ん…ぁ…ぁ…ゃ…ゃん…フゥン…」
鼻から、喉の奥から声が漏れる。
(政宗は、なんで、何も…言わない、の…)
いつもの政宗なら、瑠璃の耳元に
『もうこんなに濡らしてんのか』
『どんどん溢れてくるな』
『俺の手、ベタベタにして厭らしい』
などと、意地悪を囁くのに。
今、政宗は黙って瑠璃を指で弄ぶ。
ただ、重い空気を感じる瑠璃。
瑠璃の息がどんどん甘く、荒くなっても、
抱きしめたまま、何も言わない。
顔も合わせない。
薄暗い書庫に濡れた淫湿な水音と、
瑠璃の乱れた息遣いだけが反響する。