第31章 雨降り前の夜(R18)
気高く、芯の強い、品のある女が、
理性を手放した姿、言葉。
(全渡全預…何処にも逃げられない裸で…)
政宗は瞳に熱を孕ませながら、冷たい眼で最愛の女瑠璃を見詰める。
(今、俺が、首に手をかけたら?
刀を突き付けたら?)
政宗は考える。
『政宗はそんな事しないわ』と言うか
それとも、
『政宗になら殺されても良いわ』と言うか
…答えは後者だと思った。
(……えらく愛してしまったもんだぜ…)
クククク…
己に呆れて笑いが止まらない。
はっははは……っ
「褥のお前は本当に可愛いーなっっ」
呵呀(かが)した政宗に牙が見えた気がした。
んぅ…やぁ…ぁん…ふぁ、ひぅっ…
あっいいっっ…ダメっ、
い…イッ〜イクっ…あぁぁーん」
達した瑠璃は背中を反らせ、
政宗の上で叫ぶように苦しげな喘ぎ声を放った。
※呵呀…口を開けて笑う様。