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《イケメン戦国》未来から来た戦国姫

第27章 遠くの近く




煙に皮膚を刺すような刺激はないはずだが、感じられる刺激。

人気の無さ。
罠だとしたら。
殺そうとしてここに呼んだなら。

突然の香合わせ、
夾竹桃の花。

(夾竹桃を持ってた女中。
どうして花だけじゃなくて、木の枝ごと持ってたんや?)

回廊で笑っていた女。
蹴鞠をしようとする親王を見て笑った。

(違う、私達を見て、笑った?…)

瑠璃は口を着物で塞ぐ。
青い顔で。

(ほくそ笑んでたんかっ)

青臭いと感じた、
刺激を感じた、
その煙の正体。

それは

「夾竹桃や!」
「どうしたんだよ!」
慌てて振り向いた瑠璃に政宗が驚く。
「はよう、口塞いで!
煙、吸うたらあかん」
京訛りの早口で捲し立てる。
瑠璃にしては珍しい。
焦っている証拠だ。
「この煙は夾竹桃の木を燃やしてるんやと思います。
あの木は全てが毒ですのや」
「「‼︎」」
瑠璃が夾竹桃の説明をしていて、信長に遮られた説明の続きだった。
「罠でも何でも此処から出なっ」
瑠璃の言葉に政宗が即座に立ち上がった。






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