• テキストサイズ

《イケメン戦国》未来から来た戦国姫

第20章 嫌ワレ毛虫来客ス




佐竹氏は源義光の子孫とされ、平安時代には奥七郡と呼ばれ、常陸平氏の大掾(だいじょう)と姻戚関係を結び、中央伊勢平氏、東国奥州藤原と結び付いた常陸の豪族。
相模国の北条氏を攻め、常にどこかと同盟を組み、奥州関東全域を手中にしようとしている人物だ。

「畠山義継氏が政宗様のお父上を拉致した時からの因縁の関係です」

(確か、人取橋の戦い)

三成の説明は簡潔で分かりやすい。

「佐竹様の兜は毛虫の前立てなのです」
「毛虫、ですか…」
「はい」
「強くて良い、イメー……印象はありませんが…」
瑠璃は言葉を濁した。

「毛虫は前進しかしないそうですよ。
まあ、詳しくは佐竹様に直接お聞きになっても差し支えはないので。
あとは、佐竹氏は源氏の出ですので、
それも掛けられているかと思います」
三成が話す声はいつも柔らかで優しい。
「源氏?源氏、げんじ……あぁ、けむし、ですね。
古語では源氏は「けむし」ですから」
「さすが瑠璃様。聡明にして才女ですね」
「三成様は褒め上手ですね」
瑠璃と三成は楽しそうに回廊を歩いた。





/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp