第15章 些細な出来事と重想
光秀のあの金色の瞳が、冷たい月のようで、
政宗は瑠璃を思い描いた。
どうして人は正論を諭されると頭にくるのだろう。
自分が間違っている事を認めたくないからだろうか。
(俺が瑠璃を構うのは…)
執着心、独占欲、所有欲…
大切で、愛おしくて堪らない。
それが、愛してると言う思いの一部。
そして、恐れている。
失いたくない。
一瞬目を離した隙に、また、いなくなるのではないか…と危惧してならない。
だから、俺の目の届く処に置いて、
誰も近づけたくない。
拍車がかかった気持ちからだ。
(あんな思い、もう、したくない…)
拍車がかかって持て余した気持ち。
(瑠璃には重いのか?)
この思いはどこへーー……。