第13章 ケイオス
『はあ…はあ…4位か…』
予想以上に使ってしまった個性に、ゴールに着くや否や地面へと転がり落ちる。荒い呼吸を繰り返していれば、どんどんどゴールしていく他の人たち。
(まあ…私にしては上出来かな)
なんとか落ち着き始めた体を起こせば、奥から梅雨ちゃんやお茶子と知った顔が集まり始めた。
「ふう〜トバリちゃん4位だって!?すごいねえ悔しい!」
『あはは、でもちょっと個性使いすぎちゃった…
この後の試合どうしようかな』
「それでもすごいよー!」
『いやあそんなこといったら…緑谷くん』
彼女と共に緑谷に駆け寄れば、気が抜けていたのかぎょっと驚く彼。
「デクくん!一位すごいね、悔しいよちくしょー!」
『うん、あれは悔しいなあ』
「い、いやああ〜」
顔を赤く染め必死に腕で隠す彼に、思わず笑みがこぼれる。
緑谷はあれだけのことをしといて未だに遠慮がちに謙遜したかと思えば、今度はそのまま考え込んでしまった。
はて、と首を傾げていれば、すぐさま収集される私たち。そしてそのまま中心へと集められた上位42名は、第二種目のポイント争奪戦騎馬戦の説明を受けた。
私が与えられたポイントは195Pとかなり多く、チーム決めが始まれば私の周りにはあっという間に人が集まり次々とチームアップを頼まれてしまう。
「なあなあ希里!俺と組もうぜー!」
「オイラとだよな!?おい頼むよ〜!!」
「希里さんまだ決まってないならよかったら、」
『ええと、ちょ、ちょっとまって…』
皆に頼ってもらえるのは嬉しいが、正直私にはなんのプランもなければさっき消耗しすぎたせいでしばらく使い物にならないのが事実。
確かに騎馬戦で瞬間移動を使うとなればとても有利に聞こえるが、実際四人分の人間を移動させるのはかなり体力勝負。
今の私はそんな重さを数回移動させれば、すぐさま足手まといになるだろう。
それを説明しようにも次々と人が集まれば、思うように話をができない。慌てて場を静めようすると、偶然にもあの二人を視界の端に捉える。
(…!!!そうか、その手があったか)
『ごめんなさい、実はもう組みたい人きまってるんだ』