第18章 ディスクアイエット
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それから二人で喫茶店を後にし、またいつも通りに接してくれた轟くんは私を家へと送ってくれた。轟にお礼と別れを言えば、彼はまた優しい声で、
「また学校でな」
と私に告げた。そのまま帰っていった轟の背中を見守ったあと、私は部屋に戻る。
そしてそのまま再びベッドへと体を沈めれば、轟の言葉を思い出した。
(今度は俺が、希里を助けたい)
私は今、何に苦しんでいるの?
父、母、ツバサ、それぞれの事を考え、体を小さく埋める。
(助けるっていったって何を…私は、なにが…)
彼の期待に、問いに、応えられるのか、今の私はわからない。
だって今の私が、一体何をどうしたいのか、それさえわからないのだから。