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私が死のうと思ったのは【ヒロアカ夢】

第18章 ディスクアイエット



ツバサの最後の瞬間が脳裏によぎる。

怖い、

苦しい、

辛い。

抑えようとも言葉にすると同時に瞳に涙が溜まってき、なんとかこぼれぬよう抑えながら話づつければ、轟が少し眉をひそめた。

『ツバサはもういない…でも約束したんだ。彼と…彼のためにもヒーローにならないと、私にはそれしかできない…』

「おい…」

『私のせいなんだ、ツバサがしんだの。私のせい…だから私が…』

「もういい、希里」

『…あ』

必死で抑えていた涙が頬に流れる感覚でハッとすれば、轟は神妙な顔つきで私の肩を抑えていた。

「無理するな…その、嫌な事思い出せて悪い」

『いや、ごめん…急に笑ったり泣いたり、変だね私…』

「いや……ほら、これ使え」

『ありがとう…』

轟がカバンから取り出したティッシュを受け取り、涙をふいていれば、轟がまた俯き何かを考え出す。

私はなんとか取り乱した感情を沈めようと精一杯で、しばらくお互い沈黙が続いた。

そうしてしばらくして、私がやっと落ち着き始めた時、轟が沈黙を破る。

「俺は…遠回しに何かを伝えるのは得意じゃない、だからはっきりというがお前の今の話で聞きたい事がたくさんあった。親父がいたのに今はなぜいないのか、弟の死がなぜお前のせいなのか、お前は今…なにが目標でヒーローを目指しているのか」

『それは…』

「だが今じゃなくていい、お前が話せると思った時。その時に聞かせてくれないか」

『…』

「無理強いはしない…だが俺はお前に助けてもらった。だから、お前がなにかを抱えて苦しんでいるなら、今度は俺が、希里を助けたい」

『轟くんに私が、そこまでしてもらう必要…ないよ』

「図々しいのはわかってる、だけど俺はこれでもヒーロー目指してんだ。目の前にいる困ってるやつをほっとく奴なんざ、ヒーローでもなんでもねえ」

『……ありがとう。考えとく、ね』

「ああ」

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