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【HQ】初恋は東に進め【R18】

第3章 ~嫉妬の先には~


―東峰旭の彼女は―

俺にはかなりもったいないと思う。
IH予選が終わった後すぐヒナが駆け付けてくれて
気晴らしに祭りに行こうと誘ってくれて
その日に告白してくれて…

今でも鮮明に思い出すよ
ヒナが顔を赤くしながらかわいい浴衣に身を包んで
俺に想いを必死に伝えてくれて
うれしかったんだ

「大丈夫?足とか痛くない?」

「あ、りがとうです、旭先輩…あの…」

あの日俺の着ていた甚兵衛の裾をぎゅっと握りヒナが少しうるんだ目で
俺を見つめる。
いくら鈍感な俺でも次に何言われるのか安易に想像がつく
俺も顔が熱い。

「あ、旭…先輩、あの…」

「うん…」

数回深呼吸すると右目に涙をためて意を決したように再び
俺を見つめてくる

「私、入学して旭先輩が助けてくれたあの日から
ずっと、先輩が好きです。私とお付き合いしていただけませんか!!」

言い切ると同時に花火が打ちあがる
白と赤色と緑色の綺麗な花火だ

「俺さ、木江さんがまっすぐ俺を見てくれてる時の目
結構好きなんだと思う」

あわよくばこの花火の音に掻き消えてほしいほど
恥ずかしい言葉があとから出てくる

「この花火の緑色みたいなでさ。うれしいよな…こんなかわいい子が俺なんかを好きだって言ってくれるの。
今すげぇびっくりしてるし、めちゃくちゃドキドキしてる」

ヒナの反応はびっくりしたような泣きそうな
きょとんとした顔でこっちを見ている

「だから、こんな俺でよかったら。よろしく」

右手を差し出すとヒナが遠慮がちに小さく握手するとへなへなしゃがみこんだ

「だ、大丈夫?!」

「よかった…よかったぁぁ…本当に、私、ずっと迷ってて…」

可愛く化粧までしてくれてたのに涙で少し崩れちゃってる

「うん」

「伊達工の時も、城西の時も、一緒にいたかったけど、出来なくてっ…!」

「うん」

「だからっ今日だって思って…っ今日しかないって思って…!」

だんだん声がどもって、かわいい
しゃくりあげたり、泣きながら伝えてくれるのがうれしい。

「とりあえずここだと目立つから、移動しようか」

「…はいっ…あ」

立ち上がろうとしたヒナが驚いた声を出す

「ごめんなさい、先輩、鼻緒が」

足元を指さすと確かに鼻緒が外れてしまってる
とっさに抱きかかえてお姫様抱っこの状態になり
俺は何も考えずに走り出してしまった。
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