第3章 ~嫉妬の先には~
―第二体育館―
今日は母が取引先のお土産にお菓子をたくさん持ってきてて
タンパク質がいっぱい含まれてるお菓子だから
男子バレー部にも持っていきなと大きなカバンに持たせてくれていたので
差し入れとして持っていく
合宿とか試験とかだったりとなかなか会う機会がなく
メールのやり取りや電話はしてたものの
やはり頑張ってる姿を見るのは格別だ
「お疲れ様ですー!練習中すみません!母からのお土産もってきましたー!」
休憩中だったのかメンバーが全員こっちを見ている
ぐるっと全体を見ると奥でサーブ練習していた旭が小さく手を振ってくれてる
「木江さーん!最近見てないから旭さんが調子悪そうにしてましたよ!」
西谷君が旭を連れてきてくれてお互いに親指を立てる
お菓子の入ったカバンをおろし旭のほうへ駆け寄る
「旭お疲れ様ー!サーブめっちゃうまくなっててびっくりした!」
「ありがとう…でもまだ成功率は低いんだ…」
強くなってもまだこうだから好きなんだよね
まぁ、言わないけど
少し強く背中をたたき気持ち顔色の悪い旭を鼓舞する
「大丈夫!旭はやれるって私知ってるから」
「おう!」
親指を立てて笑う旭を見て少し安堵する
今日は練習終わりに少しうちに寄ってくれることになった
久し振りでちょっと緊張する
約束をして体育館を出ようとした
…いつ聞こう…。本人に聞くべきか悩む
ふと体育館のほうへ目をやると菅原先輩と目が合った
びっくりして目をそらしてしまう
アヤのためにも行動しなくては…
部室に戻る。
「おかえりーヒナー」
アヤが出迎えてくれた。
なぜか実瑠がぐったりしてる
「なんで実瑠がぐったりしてるの?」
「7ビートの練習してて、撃沈してたよ」
なるほど…?
わたしの課題に対抗するために練習してたようだ
まあそんな難しい曲は書かないけどね
「あ、そういえばヒナ…あの…」
珍しくアヤが私に耳打ちするような動作をする
「菅原先輩と、アドレス交換できました…」
「えぇぇえええ??!ほんと?!いつ??!」
思わず大きな声をあげると人差し指を立てて恥ずかしそうな顔をする
正直進展が少し早い気もしたがとてもうれしいことなのは確かだ
「昨日交換できて少しだけど話せるようになったんだ」
アヤの想い人もいい方向に向かってほしいと願うばかりだ。